オレンジの巨人は、まだ日本に負けたことがない
通算0勝1分2敗。日本はオランダに、まだ一度も勝ったことがない。その歴史を、朝5時のテキサスで書き換えに行く。
よう。トリオンだ。初戦の相手はオランダ。聞いて震えるか? 震えるのはまだ早い。まず歴史から話そう。日本はこの国に通算0勝1分2敗。2010年南アフリカ大会では0-1で沈み、2013年の親善試合で2-2に持ち込んだのが唯一の善戦だ。つまり『勝ったことのない相手』との開幕戦——物語としちゃ、これ以上ない幕開けだろ。
向こうは『無冠の帝王』。W杯で3度決勝に進みながら、一度も頂点に立っていない悲劇の国だ。今回も予選を無敗・8試合27得点で駆け抜けてきた超攻撃型。司令塔シャビ・シモンズを負傷で欠くとはいえ、ファン・ダイクを軸にした骨格は本物だ。
対する日本はA代表6連勝。ブラジルを3-2でひっくり返した夜を覚えてるか? あの勢いは偽物じゃねえ。三笘はいない。だが、だからこそ久保に全部が乗る。江戸の昔、出島で220年も付き合ってきた相手と、今度はテキサスのAT&Tスタジアムで殴り合う。
日本時間は朝5時。目覚ましを4時半にかけろ。眠い目で見る価値のある朝が、4年に一度だけある。これがそれだ。
三笘なき今大会、攻撃の絶対軸。右から左足でカットインする型は、世界のどこでも通用する『本物』だ。
世界最高峰のCBにしてオレンジの主将。こいつがCKで上がってきたら、それは事件の予兆だと思え。
22歳の左利き。三笘不在の左に守備固めで先発するなら、森保の本気の証だ。この人選を見逃すな。
中盤の番人にして主将。ファン・ダイクとはリバプールの同僚——コイントスの握手から、もう勝負は始まってる。
オランダの得点ルートは実は単調だ。左のガクポが起点になり、右SBダンフリースが大外を駆け上がってファーへクロス。これが日本の『やられる型』。日本の左サイドが下がらされてたら、嫌な予感を持て。
逆説を教えてやる。日本はボールを持たされると崩しに苦しむ。オランダがプライドで持ってきてくれれば、奪ってショートカウンターが刺さる。支配率30%台でも慌てるな。むしろ計画通りだ。
オランダのセットプレーは脅威だ。ファン・ダイクら長身が一斉に上がってくる。冨安と伊藤洋輝の高さ、そして鈴木彩艶の飛び出し。この90分で数回の場面に、勝敗が詰まってる。
最初の15分で全部が決まる、と俺は見てる。そこを無失点で凌げば、日本に食らいつく道は十分にある。相性は最悪だが、オランダの崩しは意外と単調——引き分け以上を持ち帰れたら、この組は面白くなるぞ。
「日本の主将とオランダの主将、実はリバプールの同僚なんだぜ」——コイントスの場面を語れたら、お前さんはもう玄人だ。

